日本で一番多く飼われている日本犬が柴犬
信州、山陰柴が有名ですが、要は日本にいる中型の土着犬のことで、洋風な物が良いとされた明治大正時代に洋犬が入り雑交配が進み、各地の土着犬を残そうと先人達の努力により現在の柴犬があるそうです。
標準サイズや細かい規定はそれぞれの犬団体に任せるとしましょう。
柴犬が看板犬のお店を営む私が、出会ってきた柴犬を含めた犬達を、個人的に解釈して述べます。
「違うよ」間違ってるよ」もあるかもしれませんが、それはそれでお許しください。
柴犬の性格
全般的な傾向ですが、ラブラドールやプードルのように飼主以外の人にも、大好きを全面にだしてアピールするような感じのコは少ないように思います。
雄(オス)と雌(メス)でも性格の傾向が異なります。
柴犬全般
家族の中で順位をつけているようで[散歩に行く人][ご飯をくれる人]が必ず1番ではないようです。
家では立場の弱いお父さんも、ご飯をくれるお母さんより、一番のご主人として柴犬は接してくれたりします。
家族を群れと考えれば、飼っている柴犬の順位が人間より上なら不幸な事態に陥ります。
また、柴犬には「KY」はほとんどいません。
家族が険悪な雰囲気になれば場の雰囲気を読み、さっさとハウスに直行、むやみに愛想を振りまくような事はしません。
水は基本的に嫌いです。
柴犬に限らず日本犬全般に言えるのですが、今日から他所のコになれる性格ではありません。
盲導犬のように里親が次々変わるような器用な事ができません。
個体差で気性や性格の違いが大きく、いろいろなケースがあります。
柴犬の健康管理
これも個体でかなり差があり、部屋飼い、外飼いでも違いますが雄よりも雌のほうが匂いがあり、脂っぽいように思います。
ポップコーンのような匂いで、肉球(足の裏)と鼻筋が特に匂います。
基本的には身綺麗な犬で、頻繁に洗うよりは濡れタオルなどで体を拭く程度で十分です。
寿命は15年前後と普通の小型犬と同じですが、最近は管理がいいので15歳以上の高齢犬も多くなりました。
シニア期に入ると、まず目や耳が悪くなり、足の踏ん張りが利かなくなって衰えていきます。
我が家ではサプリとかを与えていますが結構効いているようです。
高齢になると人間と同じように痴呆症が出て、夜泣きしたり、ぐるぐる回ったりするそうです。
柴犬に限りませんが、地面から出て干乾びたドバミミズの干物に体を擦り付けます。
昔、テレビ漫画の忍法カムイで、猫にマタタビ犬にいぬまんというのを思い出しました。
解説でミミズを腐らして加工したものらしく犬が好むそうです。
うちは外飼いですが、部屋飼いだったらやっぱり洗います。
柴犬を飼う覚悟
柴犬お含めた日本犬は野性味の強い犬です。
洋犬と同じ感覚で飼うと大変です。
子犬は愛くるしく可愛いがすぐ変身します。
イメージ的にはヒヨコから親鳥の変身です。
歯が生え変わる4ヵ月からは甘噛みもひどくなります。
ちゃんと躾ないと噛み癖がついたりします。
躾の方法も個体で様々なので、そのコに合う躾を見つけなければなりません。
甘やかして育てることで、その犬が群れ(家族)のボスになると気に入らなければ家族を咬む犬になってしまいます。
残念なことに、柴犬関連グッズが世の中にあふれるほど柴犬が流行っています。
でも動物は流行りで飼うものではありません。
柴犬は野生 柴犬は気難しい 柴犬は飼い主のみ
15年前後の寿命がある柴犬です。
躾を間違って咬む犬になろうが、生活環境が変わろうが、最後まで飼いきってください。
初めて買う人は安易に飼うのではなく、多くの柴犬飼いの意見や本などを調べ、慎重に検討して飼ってください。
保健所には飼い主の手で持ち込まれる柴犬が多くいるそうです。
間違っても「飼いきれずに里親に」とか非人道的な自ら保健所に持っていくような鬼畜行為は絶対ないように。